ヨーロッパの通貨がユーロに統合されていくなか、ノルウェーが非EU国家であることからスイス・フランとともに今後も存在するヨーロッパの通貨の一つです。
国際的な比較ではノルウェー・クローネは安定した通貨の一つであり、対円では1994年から2006年の間は11円台から19円と堅調に変動。
2003年以降から2006年現在では対ユーロ、対USドル、対円ともにクローネ高の傾向が続いています。
ノルウェー経済は国際的には原油・天然ガス輸出に裏打ちされたものですが、原油・石油製品の決済はUSドルで行うことから原油価格とは直接に連動せず、ユーロとの関連性が強いとされます。
ノルウェー・クローネは、1875年にデンマーク、スウェーデンと結んだスカンジナビア通貨同盟によって導入されたクローネが基になっています。 北海油田の開発により産油国となったノルウェーは、石油の輸出量がサウジアラビア、ロシアに次いで世界第3位です。そのため、ノルウェー・クローネは基本的にはユーロと似たような動きをするものの、原油価格とも連動しやすいといった特徴があります。なお、ノルウェーは独自の福祉政策を遂行するためEUには加盟していません。